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Auto-GPTアプリイメージを利用する

ご注意ください

Auto-GPTでWebサイトから情報を収集する際はそのサイトの利用規約や、サイトに含まれるコンテンツの著作権などに注意し、私的利用の範囲でご利用ください。

Auto-GPTとは

Auto-GPTは、与えられた目標に対し、ChatGPTのAPIを利用してやるべきことを自律的に整理し、 自動でタスクの実行を行うことができるオープンソースのアプリケーションです。

似たサービスにChatGPTというサービスがありますが、 ChatGPTはブラウザ上で与えられた指示に対して、言語モデルを使用し、適切と思われる文章・単語を生成します。

Auto-GPTの場合は、コンソール上で指示・目標を入力することで ChatGPTをAPI経由で利用し、達成に向けて何の作業を行うべきかを繰り返し検討します。

上記に加え、

  • 必要に応じてGoogleで検索し情報の収集を行う。
  • 文章や内容の整理をChatGPTのAPIで行う。
  • プログラムを作成し、自動で動作テストや作業の効率化を行う。
  • 成果物をファイルとして出力する
といったことも行えるため、より複雑な作業を自動化したり、生成された文章の精度の向上が期待できます。

当アプリイメージでは、各種APIの初期設定を行うことでAuto-GPTが実行可能な状態でイメージ化されています。

Auto-GPTアプリイメージインストール手順

シンVPSをご利用中の方

利用中のサーバーにAuto-GPTをインストールしたい場合、「OSの再インストール」をご参照の上、インストールを行ってください。

1.「追加申し込み」をクリック

シンアカウントへログインし、「追加申し込み」をクリックしてください。

追加申し込み

2.「Auto-GPT」をインストール

「イメージタイプ」における「アプリケーション」タブより「Auto-GPT」をクリックしてください。

Auto-GPTをインストール

お申し込み・お支払いを完了することでサーバーへ自動でインストールされます。

利用準備

サーバーに接続する

VPS管理画面のコンソールからも接続可能ですが、コピー&ペーストが可能なSSHクライアントソフトの使用をおすすめします。本マニュアルではTera Termを使用します。

Tera Termを起動し、VPSのIPアドレスを入力してください。

IPアドレスを入力

「ユーザー名(N)」に「root」、「パスフレーズ(P)」にアプリイメージのインストール時に設定したパスフレーズを入力してください。

認証情報を入力

接続に成功すると、以下のような画面が表示されます。

情報確認

パケットフィルターの設定

VPSパネルの「パケットフィルター設定」から、「OFFにする」にチェックを入れ、「変更する」ボタンをクリックします。

パケットフィルターの設定は下記マニュアルからご確認ください。
パケットフィルターの設定について

初期設定に必要なもの

Auto-GPTの初期設定には以下が必要になります。

携帯電話番号 OpenAIアカウント、Googleアカウントの作成に必要になります。
OpenAI APIアカウント ChatGPTを当アプリケーションで利用するために必要になります。※1 ※2 ※3
Googleアカウント Auto-GPTからGoogle検索機能を利用するためのCustom Search APIの取得に必要になります。※4
翻訳ソフト AIへの指示に英語での入力が必要な場合があります。必要に応じて翻訳ソフト等を利用してください。
※1 2023/04/28時点では携帯電話番号で最初に認証したOpenAIアカウントに無料トライアルが付与されます。
※2 2023/04/28時点でOpenAIのAPIは5ドル分の無料トライアルが3か月利用可能です(3リクエスト/分の制限があります)
※3 無料トライアルを使い切った場合や期限が切れた場合は課金アカウントへの登録が必要になります。
※4 2023/04/28時点でCustom Search APIは1日あたり、100件の検索を無料で利用できます。

詳細な情報はOpenAI公式サイトGoogle公式ドキュメントをご確認ください。

Auto-GPTの初期設定

1.必要なトークンの発行

以下の3つのトークンを発行してください。

これらのトークンは後で設定ファイルに追加する必要があります。
トークンは他人に見られないように安全な場所で保管してください。

OpenAIのAPI key ChatGPTを当アプリケーションで利用するために必要な認証情報です。
Google Custom Search API Auto-GPTからGoogle検索機能を利用するために必要な認証情報です。
CUSTOM SEARCH ENGINE ID Auto-GPTからGoogle検索機能を利用するために必要な認証情報です。

それぞれの取得方法は以下の通りです。

OpenAIのAPIキーの取得

1.OpenAIのAPI管理URL にアクセスし、「+ Create new secret key」ボタンをクリックしてください。

OpenAIのAPIを作成

2. keyの名前を入力し、「Create secret key」ボタンをクリックしてください。(画像では例としてautogptという名前で作成しています)

名前をつけて作成ボタンを押す

3. 表示される文字列を大切に保管してください。

文字列を大切に保管

以上でOpenAIのAPIキーの取得は完了です。

Google Custom Search APIキーの取得

1. APIキーを取得するためのGoogleアカウントを作成、または既存のGoogleアカウントでログインしてください。

2. Googleアカウントにログインした状態でGoogle Cloud Platformの管理URLにアクセスしてください。

3. Google Cloud Platformの利用規約の同意が必要です。問題なければチェックを入れ、「同意して続行」をクリックしてください。

同意して続行

4. 「プロジェクトの選択」をクリックしてください。

「プロジェクトの選択」をクリック

5. 「新しいプロジェクト」をクリックしてください。

「新しいプロジェクト」をクリック

6. プロジェクト名を入力し、「作成」ボタンをクリックしてください。 (画像では例としてautogpt-exampleと入力しています)

「作成」ボタンをクリック

7. 右上のベルマークに作成通知が表示されます。「プロジェクトを選択」をクリックしてください。

ベルマークから「プロジェクトを選択」をクリック

8. 上部の検索窓に「cumtom search API」と入力し、検索結果の「Custom Search API」をクリックしてください。

「Custom Search API」をクリック

9. 「有効にする」ボタンをクリックしてください。

「有効にする」ボタンをクリック

10. 「認証情報」をクリックしてください。

「認証情報」をクリック

11. 「+認証情報を作成」をクリックし、ドロップダウンから「APIキー」を選択してください。

「APIキー」を選択

12. 表示される文字列を大切に保管してください。

文字列を大切に保管

以上でCustom Search APIキーの取得は完了です。

CUSTOM SEARCH ENGINE IDの取得

1. Googleアカウントにログインした状態でプログラム可能な検索エンジンにアクセスし、「使ってみる」ボタンをクリックしてください。

Google プログラム可能な検索エンジン

2. 検索エンジン名を入力し、「ウェブ全体を検索」を選択した上で、「作成」ボタンをクリックしてください。(画像では例としてautogptExampleと入力しています)

「ウェブ全体を検索」を選択・作成

3. 表示されるコードの中で「?cx=」に続く文字列が必要になります。文字列を大切に保管してください。

文字列を大切に保管

以上でCUSTOM SEARCH ENGINE IDの取得は完了です。

2. 作成したサーバーに接続する

利用準備の「サーバーに接続する」を参考にし、rootユーザでサーバーへログインします。

3.設定ファイルの編集

設定ファイル(/home/auto_gpt/Auto-GPT/.env)を編集して、先程取得した3つの文字列を割り当てます。
nanoやvimなどのエディタで編集してください。本マニュアルではnanoを使用します。

SSHクライアントソフトで以下を実行してください。

nano /home/auto_gpt/Auto-GPT/.env

SSHで以下を実行

画面上で矢印キーを使って、必要な場所にカーソルを移動させます。カーソルが正しい場所に来たら、キーボード入力でトークンを追加します。

以下の部分を編集してください。

OpenAIのAPI keyの設定
「OPENAI_API_KEY=」で始まる行
「OPENAI_API_KEY=」のあとをOpenAIのAPI keyに置き換えてください。

OpenAIのAPIkeyに置き換え

Google Custom Search API と CUSTOM SEARCH ENGINE ID の設定
「# GOOGLE_API_KEY=」で始まる行
「GOOGLE_API_KEY=」のあとをGoogle Custom Search APIに置き換えてください。
「# GOOGLE_SEARCH_ENGINE_ID=」で始まる行
「GOOGLE_SEARCH_ENGINE_ID=」のあとをCUSTOM SEARCH ENGINE IDに置き換えてください。

それぞれ行頭の「# 」は削除してください。

Google Custom Search API と CUSTOM SEARCH ENGINE ID の設定

以上で編集は完了です。

ファイルの保存は「ctrl」と「x」を同時に入力してください。
「変更されたバッファを保存しますか?」と表示されるので、「y」を入力してください。
「書き込むファイル」にてファイルの指定に問題がなければ「enter」を入力し保存完了です。

以上でAuto-GPTの初期設定は完了です。

Auto-GPTの実行手順

利用準備の「サーバーに接続する」を参考にし、rootユーザでサーバーへログインしてください。

1.ユーザーの切り替えとディレクトリの移動

以下を実行し、rootユーザから一般ユーザー「auto_gpt」に切り替えます。

su - auto_gpt

2.仮想環境の有効化

以下を実行し、事前にインストールされているvenvを有効にします。

source venv_auto_gpt/bin/activate

仮想環境が有効になっていることを確認するために、ユーザー名の前に「(venv_auto_gpt)」と表示されていることを確認してください。

仮想環境を有効

3.Auto-GPTの実行

仮想環境が有効になっている状態で、~/Auto-GPTディレクトリに移動し、「./run.sh」を実行するとAuto-GPTが起動します。

cd ~/Auto-GPT
./run.sh

Auto-GPTの使い方

1.Auto-GPTの起動

Auto-GPTを起動してください。しばらくすると以下のような画面が表示されます。

Auto-GPTに行ってほしい作業を「I want Auto-GPT to: 」に続けて英文で入力することで、この後の目標設定を自動生成させ、省略することも可能です。
当マニュアルではAIの明確な目標設定を行うため、「--manual」と入力します。

Auto-GPTの起動

2.AIに名前を与える

Auto-GPTに名前を与えます。

「AI Name: 」と表示されたら、名前を入力してください。

名前を入力

3.AIの役割とゴールを与える

Auto-GPTに仕事の初期設定(名前、役割、ゴール)を与えます。

英文で「[入力した名前] is :」と表示されたら、Auto-GPTに行ってほしい仕事と最終目標を英文で入力してください。

仕事と最終目標を英文で入力

「Goal [数字]: 」と表示されたら、中間目標を英文で入力してください。
入力後に「Enter」キーを押すことで複数個の中間目標を設定できます。
最後に何も入力せずEnterを押すことでAIの作業が開始します。

中間目標を英文で入力

入力例(日本語訳)
Goal 1: Google検索で調べてください
Goal 2: 調べたものを構造化してください
Goal 3: ファイルに出力してください

4.API使用上限額を設定する

APIの上限額を設定できます。

そのままEnterキーを押すと上限額は設定されません。

仕事と最終目標を英文で入力

5.フィードバックを与える

Auto-GPTの出力する報告に繰り返しフィードバックを与えて仕事をしてもらいます。

※OpenAIのAPIの無料トライアルには3回/分というリクエスト制限があるため、膨大なテキストを処理する際に、処理が止まる場合があります。
制限が解除されると処理は再開されますが、遅いと感じる場合は有料アカウントの利用をご検討ください。

繰り返しフィードバックを与える

出力メッセージの意味
RESEARCHER THOUGHTS Auto-GPTの思考
REASONING そのように思考した理由
PLAN 次にとり行う予定の作業・提案
CRITICISM Auto-GPTの自己分析

必要に応じて、提案に対しフィードバックを英文で入力してください。
(例: 調べる際は日本語のサイトを使用し、調査内容も日本語にしてほしい。 など)

提案を受け入れる場合は「y」を入力してください。
※与えられた最終目標を達成したとAuto-GPTが判断した場合、終了を提案する場合もあります。

6.Auto-GPTを終了する

満足の行く結果が得られた場合、「n」を入力し終了してください。

Auto-GPTの作業によって発生したファイルは、~/Auto-GPT/autogpt/auto_gpt_workspaceディレクトリに保存されており、ファイルの書き出しなどを行った場合もここに保存されます。
以下はAuto-GPTが調べた内容が出力された場合の確認方法の一例です。

~/Auto-GPT/autogpt$ ls auto_gpt_workspace
PC_parts_roles.txt  file_logger.txt
~/Auto-GPT/autogpt$ cd auto_gpt_workspace
~/Auto-GPT/autogpt/auto_gpt_workspace$ cat PC_parts_roles.txt
各パーツの役割については以下の通りです。
- PCケース:パーツを収納するための筐体
- 電源ユニット:パソコンに電力を供給するための装置
- CPU:パソコンの中心となる処理装置
- マザーボード:パーツを接続するための基盤
- メモリ:パソコンが処理するデータを一時的に保存するための装置
- ストレージ(HDDまたはSSD):データを永久的に保存するための装置
- 光学ドライブ:CDやDVDなどの光学メディアを読み込むための装置
- グラフィックスカード:パソコンの画像処理を担当するための装置
- モニター:パソコンの画面を表示するための装置
- キーボード:パソコンに文字を入力するための装置
- マウス:パソコンを操作するための装置
- スピーカー:パソコンから音声を出力するための装置
- オペレーティングシステム:パソコンを動かすためのソフトウェア

Auto-GPTのリポジトリを最新の状態にする

Auto-GPTのバージョンにアップデートがある場合、以下の手順でアップデートができます。

1.ユーザーの変更とディレクトリの移動

以下のコマンドを一行ずつ実行してください。

su - auto_gpt
cd /home/auto_gpt/Auto-GPT

2.Auto-GPTのリポジトリをアップデートする

以下のコマンドを一行ずつ実行してください。

git fetch origin
git pull origin stable
git checkout stable

以上で作業は完了です。

本マニュアルでは、バージョン0.3.1のソフトウェアを使用しています。より詳細な操作方法については、以下のリンク先でご確認ください。
Auto-GPT: https://github.com/Significant-Gravitas/Auto-GPT

※Auto-GPTで使用するAPIにGPT-4のモデルを使用する場合は、OpenAI公式サイトでGPT-4のAPIのウェイトリストに登録し、GPT-4のAPIの承認申請を行って下さい。
詳細な情報はOpenAI公式サイトウェイトリスト申請ページをご確認ください。

ご注意ください

本マニュアルで説明されている設定方法や情報は使用するAPIやプログラムの仕様によって、マニュアルの内容と差が生まれる場合がございます。
ご利用の際は、各APIの公式サイト、Auto-GPTのプロジェクトページなどで最新情報をご確認ください。

各APIに有料プランや従量課金を設定される場合は、公式サイトで利用料金や利用状況を確認いただきますようお願いいたします。

本マニュアルで説明されている操作は一例であり、使用するAPIの仕様変更やAIを使用する性質上、同じ操作を行っても必ずしも同じ結果が得られるとは限らず、結果や反応が異なる場合があります。
そのため、状況に応じて適切な対応を行ってください。

当アプリイメージを使用した結果として生じる可能性のある損失、損害、またはその他の結果について、当社は一切の責任を負いません。